初めての方へ まずはこちらがおすすめです ⇒ 「会食恐怖症を克服するためにやってよかったこと」

【会食恐怖症克服のために】自分が持つ色眼鏡に気付く【認知の歪みの修正】

認知の歪みの修正

人と食事をしようとすると、めまいや吐き気などの症状が起こる精神疾患のことを「会食恐怖症」というのですが、これで悩んでいる人は意外と多いです。

会食恐怖症を克服するためのステップとして「認知の歪みの修正」が重要になるというのは別の記事でもお話ししていますが、この記事ではそれについてさらに深掘りしていこうと思います。

若月と申します。自らの経験から、会食恐怖症を克服するための情報を発信しています。XYoutubeもやっています。

認知の歪みとは何か

認知の歪みとは、現実に起こったことに対して、偏った・極端な形で受け取ってしまう思考のクセのことです。いわば、色眼鏡を通して世界を見てしまっている状態に近いです。

起きている「出来事」に対して、その捉え方が歪んでしまっていると、その度に受けなくてもいいはずのダメージを受けて、どんどん心が消耗してしまいます。その結果、さらに認知の歪みが強くなっていくという負のスパイラルに陥ってしまいます。

会食恐怖症の人が持ちがちな認知の歪みの例として、実際に私が過去に持っていた認知の歪みのパターンを紹介します。

  • 食事の場で一口も食べられなかった ⇒ 食事ができない自分はダメ人間だ
  • 食事相手の機嫌が悪かった ⇒ 私がなにか嫌な気持ちにさせてしまっているのかも
  • 食事に誘われなくなった ⇒ どうやら嫌われたみたい
  • また失敗した ⇒ もう一生ダメ人間のままなのかな

冷静に文字に起こしてみると、どれも飛躍しすぎているということは簡単にわかります。しかし、実際に会食恐怖症になりたての私は、毎日こんなことを頭の中でぐるぐると考えていました。

当時うつ病を患っていた私は脳機能が低下している状態、すなわち「脳がバカになってしまっている状態」に陥っており、冷静な判断や論理的な思考ができませんでした。当然、強めの色眼鏡をかけていることにも自覚できません。その結果、さらに会食に行って失敗し、自分の歪んだ思考に対して「やっぱりそうなんじゃん」と、歪んだ認知をさらに固めてしまっていました。

なぜ認知の歪みが起こるのか

では、ここからは「なんで認知の歪みが起こるの?」というお話をしていきます。

認知の歪みの種が植え付けられているのは、幼少期での親子関係が多かったりしますが、中学、高校、大学、そして会社での人間関係でも認知の歪みは発生しえます。(種が植え付けられても、芽が出ないということもありえます)

私たちは社会で生きていると、様々な失敗をして傷付くことになります。 その経験から、次に同じ状況になったら傷付かないように、心が警戒をするようになります。 例えば、ある公園に行っていきなりボールが飛んきてぶつかったなら、次にその公園に行くときは「またボールが飛んでこないか」警戒しますよね。

それと同じことが食事の場、人間関係の場でも起こっており、一種の心の防衛反応として以下のようなプロセスを辿ります。

誰かの発言や行動で傷つく
⇒ 後日、また別の人の発言で傷つく
⇒ 後日、またまた別の人の発言で傷つく
⇒ 「人と関わると傷つけられる」と脳が学習する

限界まで一般化するとこのようになりますが、これが例えば「食事の場」で傷ついたことが多かった人の場合は、「人と食事をする場面」で警戒フェーズに入るようになります。そうすると脳の防衛反応として不安が強くなり、その結果、様々な症状を引き起こすという流れになります。

認知の歪みを修正するための方法

ここからが本質で、その認知の歪みをどうやって修正するかというお話をしていきます。
結論から言うと、「自分の持っている認知の歪みに気付き」、「それを治そうとする」。この2つを地道にやっていく流れになります。

この2つのうち、最も高難易度かつ核になっているのが前者の「自分の持っている認知の歪みに気付くこと」です。逆に言うと、気付くことさえできれば、あとはそれを毎日意識して過ごすことによって色眼鏡の濃度は少しずつ薄まっていきます。

なぜ認知の歪みに気付くことが難しいか

なぜ認知の歪みに気付くことが難しいかというと、以下の2つの理由があります。

  1. 認知の歪みの種類や形は人によって異なるから
  2. 自分の認めたくない部分と向き合う必要があるから

それぞれについて解説していきます。

1. 認知の歪みの種類や形は人によって異なるから

まず、「認知の歪みの修正」の話をする前に、私が会食恐怖症を治すうえで重要だと思っている「生活習慣の改善」の方法について見てみると、個人差はあるものの、ある程度は万人に共通する要素が多いです。「十分な睡眠時間を確保する」だったり「毎日散歩をする」等は、一部の例外(ショートスリーパー等)を除くと多くの人にとって効果のある改善策になります。

しかし、「認知の歪み」の改善策を考えたとき、その方法はあまりにも個人差が大きいです。例えば、私の場合は両親との関係に向き合い、話し合うことが認知の歪みの修正に大きく繋がりました。幼い頃から親に強制されていた宗教のこととか、幼い頃から食卓が毎日ギスギスしていたことが大きなストレスになっていたことに、まずは気付くところがスタート地点でした。そこから、家庭以外の人間関係の歪みにも沢山気付いていくことができました。

しかし、会食恐怖症に悩んでいる人で全く同じ課題を抱えている人は多くありません。 人間は、それぞれ自分の気付かないところ、あるいは気付いているが見てみぬふりをしているところに歪みの本質があったりするため、一概に「こうすれば認知の歪みが改善できる」と言えないのが厄介なところです。

とはいえ、全く救いがないのかというとそうでもなくて、今はカウンセリングや書籍以外でも、YouTubeで認知の歪みの情報発信をしている人が沢山います。サムネイルやタイトルで「これかも」と思うものがあれば見てみて、それでさらに自分に当てはまると思えば書籍で深堀りするのが有効だと思います。

ちなみに最も効率が良いのはやはりカウンセリングだったりするのですが、これは金銭的な問題もあります。私の場合は運よく大学や会社でカウンセリングを受けられるサービスがあったため、それを利用しました。自分の所属している組織にそういったものがあるかどうかを調べてみるのはありだと思います。カウンセリングを受けることは決して恥ずかしいことではありません。

2. 自分の認めたくない部分と向き合う必要があるから

「認知の歪み」というのは、メンタル疾患を抱えている人のみが持っているものなのかというと、実はそうでもなかったりします。

例えば、「結婚したけどそれが正しい選択だったのか不安に思っている人」がいたとして、その人が結婚していない人のことを馬鹿にしたり蔑んだりしているとします。これは、「結婚した自分は正しい」と思い込むための防衛反応であり、一種の色眼鏡、認知の歪みと言えます。 逆に、結婚生活が上手く行っている人は、目の前の人が結婚しているかしていないかはその人の良し悪しを判断するうえで大きな判断基準とならずに、フラットな目線で見やすかったりします。これが、色眼鏡をかけているかかけていないかの違いになります。

そして、上に紹介したようなことをその本人の前で言うことを想像してみてください。きっと怒ると思います。 「自分の持っている認知の歪みに気付く」ということは、今紹介したようなことを自分自身に行うのと同義なのです。それは難しいだろうとわかりますよね。

実際、世にある「認知の歪みに気付かせようとしてくる」動画はコメント欄が荒れがちだったりします。 人は誰しも、自分を守るために無自覚に色眼鏡をかけています。 その色眼鏡は多くの場合触れられたくないもので、みんな自分で気付かなくて済むなら気付きたくないんです。

しかし、「会食恐怖症」のような症状が出てしまっている以上は、自覚して向き合わなければなりません。 ひとつ具体例を挙げると、「人のためを思って、気を遣いすぎてしまうんです」と思っている自分に「あなたが気を遣いすぎてしまうのは人のためではなく自分のためですよ」と気付かせなければなりません。それは大変な心の強さとエネルギーが必要なことで、そう簡単にはいかないことは容易に想像がつきます。

「気付く」ことができれば、あとはそれを忘れずに生きる

以上が、「認知の歪みに気付く」ということが難しい理由になります。

そして、自分の持つ認知の歪みになんとか気付くことができれば、あとは「じゃあ色眼鏡を外した場合ってどんな考え方になる?」というのを考え、それをコミュニケーションの場で何度も思い出しながら生きていきます。

そのために、気付きを記録して忘れないことが大切です。買いたてのポスターがすぐに丸まってしまうのと同じように、認知の歪みは一度気付いてもまたすぐに歪み直してしまいます。 私は自宅のお手洗いにホワイトボードを置いてそこに書くようにしています。日記に書くことも有効です。

認知の歪みの修正は非常に難しいプロセスにはなりますが、自分の今後の人生において非常に大切なことになるので、なんとか乗り越えてもらいたいなと思います。 偉そうに語っている私も、まだまだ沢山の無自覚な認知の歪みを持っていると思うので、今後も精進していきたいです。

以上、参考になれば嬉しいです。

動画で解説

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