初めての方へ まずはこちらがおすすめです ⇒ 「会食恐怖症を克服するためにやってよかったこと」

会食恐怖症の人に言ってはいけない言葉

コミュニケーション

自分一人の時は美味しく食べられるのに、誰かと一緒だと動悸や吐き気がして食べられなくなってしまう疾患のことを会食恐怖症というのですが、この症状で悩んでいる方は意外と多いです。

私も長年この症状に悩んでいましたが、会食ができない点のみならず、周りの人の理解が得られづらいという点も難しいところです。理解が得られないとどうなるかと言うと、見当違いなことを言われて傷ついたり嫌な気持ちになってしまったり、それによってさらに会食恐怖症の症状が出やすくなってしまいます。

今回の記事では、私が実際に言われたことをベースにして、会食恐怖症の人に言ってはいけない言葉をご紹介していきます。

若月と申します。自らの経験から、会食恐怖症を克服するための情報を発信しています。XYoutubeもやっています。

「会食恐怖症の人に言ってはいけない言葉」は、会食恐怖症の当事者にも知っておいていただきたい

まず最初にお伝えしておきたいこととして、これからご紹介する「言ってはいけない言葉」は会食恐怖症の人と関わる人に知っておいていただきたいのはもちろんなのですが、さらに言うと会食恐怖症の当事者にもこれを知っておいていただきたいです。
なぜなら、他人に見当違いのことを言われたときにもし自分の元気やエネルギーがなかった場合、それがあたかも正しいことのように聞こえてしまう場合があるからです。

例えば、うつ病の人が周りに「うつ病は甘え」と言われたとします。
「うつ病は甘えではない」というのが事実なのですが、もしそれを本当にエネルギーがないときに言われたり、色々な人にひたすら言われ続けたりすると、うつ病になった本人も「もしかしたら自分がうつ病なのは甘えなのかもしれない」と思ってしまうことがあります。そうすると、うつ病の治療は難航します。
これと同じようなことが会食恐怖症の場合でも起こってしまうことがあるので、ぜひ会食恐怖症の当事者にも「会食恐怖症の人に言ってはいけない言葉、見当違いな言葉」を知っておいていただきたいと思いこの記事を作成しました。

①会食に行かなければいいんじゃない? / 治さなくてもいいんじゃない?

これは本当にいろいろな人に言われたことがあるのですが、言っている側に悪気がなくても言われた側はけっこうしんどいものがあります。
会食恐怖症の人は特に痛感していることだと思いますが、この社会で生きていくうえで「食事に行かない」ということは本当に難しいです。「人と食事ができないから、全ての食事の誘いを断る」というのがどれだけ難しいことか、実際に会食恐怖症という立場になってみると思い知らされることになります。

というのも、「人との食事に一切行かない人生」を選択するということは、「人との旅行に一切行かないこと」や「結婚式などのイベントを全て断ること」、そして「結婚や恋愛を一切諦めること」を意味します。
「いや、旅行や夫婦の形だって色々あるし、食事のたびに別々になればいいじゃん」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは私の経験上、現実的ではないです。
何より、会食恐怖症になってしまった人の多くが「人と食事がしたくない」わけではなく本当は人と食事がしたいのに気持ち悪くなってしまってできないのです。

「人との食事が苦手なら会食に行かなければいいんじゃない?」というのは言っている側は悪気はなく、ひとつの提案として言っているだけかもしれませんが、言われた側の当事者は深く傷つくことになってしまう可能性があります。精神科のYoutuberの方、要するにプロの方ですらこのことを言ってしまっていたので、会食恐怖症の人が周りにいる人には特に気を付けていただきたいところです。

②気にしすぎ / 緊張しなくていいのに

これも本当によく言われました。
これを聞くたびに、会食恐怖症は本当に理解が得られづらいものなんだなと実感します。

会食恐怖症は緊張しすぎで気持ち悪くなってしまうわけではなく、条件反射的に症状が出るものです。
気にしていなくても、緊張なんてしていなくても、本心では「大切な友人と食事がしたい」とどれだけ思っていても、「人と食事をする」という事実がそこにあるだけで、なぜだかどうしようもなく気持ちが悪くなってしまうものなんです。
そこを理解してもらうことが簡単ではないと自覚してはいるものの、「気にしすぎ」と言われると会食恐怖症の当事者は「そうじゃないんだけどな…」と思い物凄く嫌な気持ちになってしまうので、注意していただきたいところです。

③残すともったいないよ

これも言われたことがあります。
これをなぜ言ってはいけないかというと、「残したらもったいない」というのは会食恐怖症の当事者が一番わかっていることだからです。わかったうえで、食べられないのです。

会食恐怖症になる原因として最も多いのは「完食指導」で、それが直接の原因ではなかったとしても会食恐怖症の人は人生のどこかで「残してはいけない」と誰かに強く教え込まれ、それを呪いのように抱えてしまっていることが多かったりします。そのうえで他人に「残すともったいないよ」と言われるとその呪いはさらに強固なものとなり、より食べられなくなっていきます。

だから、周りに会食恐怖症の人がいて、もしご飯を残してしまっていても、「全部食べないの?」とか、「もったいない」という言葉は使わないようにしていただきたいです。

④いつになったら食べられるようになるの?

これは家族やパートナーなど、長期的な関係の人に言われることがあります。

会食恐怖症というのは食事相手によって症状が強く出たり、逆に全然症状が出ない相手がいたりします。それは単純に「仲が良いから」というところだけで片付けられない複雑な心理状態が絡んでおり、「仲良くなりたいからこそ食べられない」ということも多々あります。

ただ、そのことを相手に理解していただくことは難しく、症状が出てしまったときに「俺と食事したくないってこと?」とか、「私とじゃ緊張する?」のように勘違いされてしまうことも珍しくありません。

それに対して会食恐怖症の当事者が「慣れれば大丈夫になるかも」とか「仲良くなっていけば症状出なくなっていくかも」と言うのは本心でそう言っていることがほとんどですが、だからこそ相手からしたら「いつになったら慣れるんだろう、信頼されるんだろう」と思ってしまうこともあります。
ただ、そこで「いつになったら食べられるようになるの?」のように聞いてしまうと、余計に会食恐怖症の症状が強く出るようになってしまいます。
会食恐怖症の人も「なんでいつまで経ってもこの人と食べられるようにならないんだろう…」と悩んでしまっていることも多いので、そこは慎重に言葉をかけていただければ嬉しいです。

逆に、どんな言葉をかければいい?

では、逆にどんな言葉をかければいいかという話をします。
正直、これをバシっと一言言うことは難しいです。なぜなら、人によって会食恐怖症になってしまった原因は違いますし、自分の会食恐怖症に対してどう捉えているかも人それぞれだからです。
例えば、「無理に食べなくていいからね」「残しても良いからね」などを言われて嬉しい人もいれば、複雑な気持ちになってしまう人がいることも事実です。

だから、「どんな言葉をかければよいか」というのは一概には言えない、というのが正直なところです。
ただ、一つだけ言えるのは、会食恐怖症の人と過ごすときは「食べること」ではなく「その人と一緒にいる時間」のほうを大切にしてほしい、ということです。
「人と一緒に食べられるかどうか」が人の価値を決めるわけではない、ということは、会食恐怖症の当事者の方にも、その周りにいる方にもどうか知っていただきたいです。
この記事によって、会食恐怖症の人が少しでも生きやすくなるようになれば幸いです。

以上、参考になれば嬉しいです

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